めっき豆知識


 三価クロメートとは

 三価クロムめっきと、三価クロメート(亜鉛三価クロメート)とはまったく異なるめっき方法です。

 三価クロメートとは、通常、亜鉛メッキ後の後処理として耐食性付与のため、三価クロムのクロメート(クロム酸塩)の薄い皮膜を付けることをいいます。外観色調はユニクロに近いものとなります。クロメート処理をするものは、亜鉛めっきと、亜鉛合金めっき、アルミクロメートの3種がほとんどです。

 亜鉛メッキ

 亜鉛メッキは、代表的な防錆めっき法として広範囲な分野で活用されています。鉄の防食にきわめて効果的であることに加え、めっき浴及びクロメート処理の進歩によって外観性能も向上し、装飾的用途での評価も高まっています。

 一般に亜鉛めっきは、めっきしたままの状態では比較的変色、腐食しやすいため、4種類のクロメート処理を行ったものが利用されています。それぞれのクロメート処理の概要は下表の通りです。

後処理の種類

タイプ

外観色調

使用条件・目的

光沢クロメート
(ユニクロ)

外観型

青銀白色

美観を持たせ、耐食性をさほど重視しない部品。

耐食型

青〜
セミイエロー

耐食性を重視しR/Lの色別に。

有色クロメート
(クロメート)

一般型
塗装下地型

黄金色
または虹色

耐食性を重視した部品。

黒色クロメート
(黒)

外観型

黒色

耐食性は良好で、装飾部品にもよく利用される。ただし、体摩耗性を重視しない部品。

耐食型

黒色

耐食性を重視した部品で、耐候性にもすぐれる。

緑色クロメート
(オリーブ)

燐酸耐食型
有機酸型

オリーブ色
暗緑色

苛酷な腐食環境で使用される部品。

 

 クロメート処理

 

 金属をある種の溶液中に浸漬し、表面に金属塩被膜を生ぜしめることを化成処理といいます。化成処理によって着色皮膜を得ることを化成着色(または化学着色)といい、電解による着色または発色と区別しています。

 

 クロメート処理は、代表的な化成処理法であり、耐食性付与の後処理法として、また塗装下地用としての密着性向上に、きわめて有効な方法です。亜鉛めっき後のクロメート処理は、外観(装飾性)向上にも有効です。クロメート処理はつぎのようなめっき、素材に適用されています。
 ・亜鉛めっきやカドミウムめっき後のクロメート
 ・銀めっき後のクロメート(変色防止用)
 ・アルミニウム上のクロメート(別称アロジン)
 ・マグネシウム上のクロメート
電解によるクロメート処理もあり、近年、ニッケルめっき上の電解クロメートが薄金色被膜を有するため、装飾用に注目されています。